認定樹花|個人会員様
- 塚谷 睆子(NPO法人 エイジコンサーン・ジャパン)
英名・学名
バラ科バラ属
英名:English Roses
学名:Rosa
解説
英国人の植物への関心の深さには誰しも驚かされる。
中でもバラは、イングリッシュローズとして国民に受け入れられ、英国のシンボル花となっている。
バラと言えば、英国バラ戦争を思い起こす。
この百年戦争は、プランタジネット家傍流のランカスター家(赤いバラ)とヨーク家(白バラ)の間で戦われた権力抗争である。
両家は、紋章(家紋)を異なる色の赤バラと白バラとした。
この時、シンボルとされたバラは、今のような艶やかな花弁をもつ種ではなく、簡素かつ清楚であった。
英国において、一つの花に紅白の縞が入るバラの品種に「ヨーク・アンド・ランカスター」がある。
英国では、6月に入ると庭つきの家々の玄関先では、必ずといって良いほど、イングリッシュローズの甘い香りが漂い、英国庭園において、バラは、オープンガーデンの主役である。
サントリー株式会社は、スミレの紫の遺伝子をクロ-にングし、赤色のバラの赤色色素生産を遺伝子制御すると共に新たに青色色素生産の遺伝子を導入し、遺伝子改変植物である青いバラを作出した。「blue rose」の意味は、「不可能」を意味するが、それを遺伝子改変技術で可能としたのである。
小生、遺伝子改変の「青いバラ」を一般のバラ同様、路地栽培可能な国産一号の一種使用規定承認(2008年1月31日)取得に手を貸したが、サントリーウイスキーの親元であり、バラの国、英国へ恩返しの思いで多額の研究費を投入し、青いバラを開発した当該社のロマン溢れる夢への投資は一日本人として嬉しく思える。
解説:小林昭雄