~和歌山 伊太祁曽神社参拝、中野酒造を訪れる一日~ レポート
伊太祁曽神社は、和歌山市伊太祈曽(いだきそ)に鎮座し、神社には木の神様、「五十猛命(いたけるのみこと)」を祀ってあります。
第10回シンポジウム(創立10周年記念)で、禰宜の奥重貴氏に「木の国、こんにちは~木の神様のお話~」のタイトルでご講演いただいたことをきっかけに、「社団」テラプロジェクト主催「第一回名木シンポジウム」でもご講演いただきました。
「植育」を理念として掲げている智の木協会としましては、「木の神様」「植林をして廻った神様」を祀ってある伊太祁曽神社は、まさに智の木協会の活動を象徴すると言えるかと思います。
伊太祁曽神社は和歌山電鐵貴志川線沿いにあり、一度は貴志川線の廃止が決まりましたが、地元住民たちでローカル線を残そうとの思いから、岡山県両備ホールディングス(株)の小嶋光信氏に相談されました。この住民活動の中心的存在が奥氏でした。
小嶋氏には智の木協会、第7回シンポジウム(平成26年、2014年)でご講演いただき、貴志川線を残すことやたま駅長のこと等お話いただきました。その時点では伊太祁曽神社と結びつきませんでしたが、奥氏のご講演で全てが繋がりました。
この度は、まず、バスで貴志川線の貴志駅まで行き、ネコの形の駅舎やニタマ駅長の写真を撮ったりした後、「たま電車」あるいは「うめ星電車」で伊太祈曽駅へ移動し、そこから神社まで徒歩で向かう行程を組みました。
ところが当日は朝から雨、警報が出ている中での出発でした。運転手さんと参加者21名、合計22名を乗せたバスは、阪神高速、阪和道を経て貴志駅へ向かいました。車中では自己紹介、伊太祁曽神社の簡単な説明等、有意義な時間を過ごしました。高速道路をおりた頃から道路に水が溢れ、「この雨はちょっと普通じゃない・・・」と感じるようになりました。それでも予定通りに貴志駅でおろしていただきました。丁度、台湾からの観光客を一杯乗せたたま電車が到着しましたので、それに乗る予定にしました。
程なく、吉礼(きれ)駅付近で線路冠水のため電車は動きませんとのアナウンスがあり、やむなく観光バスに引き返すことにしました。その間、参加者はたま電車に乗り込みました。著名な三戸岡鋭治氏のデザインによる細部まで行き届いた夢溢れる設えは、いつまでも留まっていたい気持ちにさせる体裁で存分に楽しみました。
伊太祁曽神社では、禰宜の奥氏始め関係者の皆様にお出迎えいただきました。その頃には雨も小やみになり、五十猛命(いたけるのみこと)、大屋都姫(おおやつひめ)、都麻都姫(つまつひめ)を祀ってある本殿で奥氏に祝詞をあげていただき、智の木協会の代表が玉串を奉納しました。
貴志駅前の自然食品の店「しおん」で準備していただいたお弁当を楽しみながら、奥氏と歓談し、由緒ある神社の雰囲気に浸りました。
昼食後は「木の俣くぐり」やチェンソーカービングについて説明していただきました。「木の俣くぐり」では実際にくぐってみて「お腹が出ていて苦しい!」だの、「あら、十分にゆとりがあるわ」などなど会話が弾みました。この木は、御神木の杉の木で、昭和37年に落雷によって燃えて枯れ、中が空洞になって人がくぐれるようになったため、神話にちなんで厄難除け木の俣くぐりとして神社に据えられ、参拝者に親しまれています。
チェンソーカービングは、4月に行われる「木祭り」の際に、チェーンソーアート国際大会優勝者の城所啓司氏が干支の動物を削る実演後に奉納されます。今年の木祭りでは、一巡したためリメイクが行われました。
伊太祁曽神社を後にして、次の見学地の中野酒造へ向かいました。神社では小ぶりになっていた雨も、また大降りになっていました。約3千坪の日本庭園を所有しておられる中野酒造さん、まず日本庭園から見学させていただくのですが、生憎の雨、いきなり梅酒つくりの工程見学からスタートしました。
実際に見学できない箇所については、ビデオ見学となりました。そこでもハプニングが!停電となりました。それでも復旧後は試飲とお買い物に余念のない参加者たち、急がないと後から台湾観光客が押し寄せてきます。
雨の中帰路へ。だんだんと晴れてきました。車中では、アマゾンカムカム(株)社長様のご厚意により、会社の製品2種(カムカムキャンデー&カムカムグミ)のうち、じゃんけんで勝った人はグミを、負けた人はキャンディーをいただきました。お土産付で、大雨で濡れたことなどすっかり忘れて、楽しいバスの旅でした。
伊太祁曽神社禰宜奥様、神社の皆様、中野酒造観光課主任の田中様、お世話になりましてありがとうございました。観光バス運転手の原様、大雨の中安全運転に心がけていただき、感謝いたします。
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